単位のシステム

単位数で学年が決まる

 

アメリカの大学は、単位の数で卒業が決まります。

 

日本のように4年間必ず大学に在籍しなければならないのではなく、卒業に必要な単位を取得すれば卒業です。

 

だいたい四年制大学を卒業するのに必要な単位は120〜130単位ですが、1学期にたくさんのクラスをとって多くの単位を取得し、3年とか3年半とかで卒業してもかまいません。

 

セメスター制では、1学期につき15、16単位をとります。

 

そのペースでいけば4年で卒業できます。

 

またサマースクール(→p.194)で二つくらいクラス(3単位×2)をとれば、 1年で36〜38単位を取得できます。

 

このペースだと3年半で卒業です。

 

もちろん、ゆっくり、じっくり学びたい人は4年半とか5年をかけて卒業してもかまいません。

 

このため、卒業するのも自分でタイムテーブルを組んでマネジメントしなければならないのです。

 

日本のように卒業までエスカレーターのように大学側が決めてくれるわけではありません。

 

単位数=1週間の授業時間

 

1学期にとる科目は5〜6科目で、単位数でいうと 15〜18単位です。

 

多くの学生は15、16単位をとり、1年に30単位くらいを取得しています。

 

そのくらいが勉強量としてはちょうどいい感じです。

 

これは1年生でも4年生でも同じです。

 

学年にかかわらず、毎学期15単位くらいをとっていくことになるのです。

 

日本の大学生のように、最初の2、3年に卒業単位のほとんどを消化するようなことはありません。

 

1科目につき、1週間に3時間の授業があって、3単位を取得するのが一般的。

 

「単位数=1週間の授業時間」と覚えておくといいでしょう。

 

15単位をとれば週の授業時聞は15時間です。

 

授業時間だけを見るといかにも少ない感じですが、毎回の授業で出される宿題と予習に費やさなければならない時聞は、授業時間の2〜3倍になります。

 

しっかりしたタイムマネジメントをして、勉強時聞を確保しなければなりません (1週間のスケジュールは→ p.198)。

 

Full-time Studentの意味

 

単位をたくさんとればそれだけ卒業は早まりますが、かといって1学期に20単位も履修するというのは、現実的ではありません。

 

1学期に15単位をとるだけでも勉強についていくのが大変なのに、20単位なんてとったら、それこそ寝る間もなくなってしまい、精神的・肉体的な負担が大きすぎてしまうからです。

また、「Full-time Student (正規の学生)」がとらなければならない1学期の単位数が、12〜18単位と定められています。

 

これはどういうことかというと、12〜18単位を履修している限りは、Full-timeの学生として在学していることになり、12単位とろうが18単位とろうが同じ額の学費を支払いますが、19単位以上履修するとなると、「超過単位」として超過1単位ごとに指定された額を支払わなくてはなりません。

 

逆に、12単位未満だと「part-time Student」になってしまい、これも1単位ごとの授業料を支払います。

 

留学生はFull-time Studentとして学生ピザ(→p.175)が発給され、Full-time Studentとしての学費を支払うので、したがって1学期に12単位以上を消化しなくてはなりません。

 

「今学期は少し息抜きをしたいから、10単位にとどめておこう」なんてしてしまうと、Full-time Studentとしてのステータスを失うことになり、学生ビザも失効してしまうので、くれぐれも注意してください。